2014年3月1日土曜日

No.8 香りNo.1 珈琲(永田珈琲)

私がコーヒーというものを初めて飲んだのは、小学生の時でした。

両親が家で飲んでいたインスタントコーヒーを飲ませてもらっていました。当時はコーヒーと言えばネスレのインスタントコーヒーがごく一般的ではありましたが、当時としては結構高価であったと思います。豆から淹れた珈琲を飲むためには喫茶店に行くしかありませんでした。知り合いの家庭を思い起こしても豆から飲んでいたところはありませんでした。少なくとも私の記憶では。

(日本ネスレHPより)

コーヒーは子供である私にとっては苦くて、好きになれませんでした。
何と言っても、当時の子供たちが好きなコーヒーは、「コーヒー牛乳」でした。インスタントコーヒーは美味しくないけど、コーヒー牛乳はあま苦くて結構いける。

(雪印乳業HPより)

コーヒー牛乳はちょっとした贅沢で、普段家で口にすることはあまりありませんでした。
ただ週に何度か行く銭湯にはなぜか瓶の牛乳とコーヒー牛乳が常備されていて、銭湯に行く前から親にねだって買ってもらっていました。

ガラス張りの冷蔵庫には冷えたコーヒー牛乳が並んで見えます。
(父親が)番台のオジさんにお金を払って、おもむろに瓶を取り出します。瓶の口のセロファンと紙のフタをむしり取り、待ちきれないおちょぼ口から乳褐色の液体を身体にすーっと流し込む。その爽快感たるや、ビールを飲むオジさんのようにふわーっと声が出てしまう。

大人はインスタントコーヒー、子供はコーヒー牛乳というのが当時の日本の「コーヒー文化」でした。


自分で珈琲豆を買ってきて淹れて飲むようになったのは、ずっと時が過ぎて大学の頃でした。
お金が無い大学生にはささやかな贅沢でした。豆は安売りされていた豆を買ってきて、大事に飲んでいました。当時は豆の鮮度が味に影響を与えることを知りませんでした。豆から淹れた珈琲は美味いと自己満足していましたが、今にして思えば美味しいコーヒーの味を知らなかったということだと思います。
そういえば、遊びに来た友人たちも美味しいと喜んでいました。

私は今、東京の小平市に住んでいます。数年前に市内の永田珈琲の店長が珈琲教室を開催することを市報で知り、数回のレッスンに参加しました。

生豆の焙煎から抽出までを一通り習うことができました。

豆の種類、焙煎、グラインド、湯の温度、淹れ方の種類などでどのように味に変化が出るのか試しました。その組合わせは無限にあり、とても味わい尽くせるものではありません。
工程はどれも重要で、それぞれに丹誠を込めることにより、味は精密感を増し、透明なとでも言うべきものになっていきます。
しかし決定的に大きな影響を与えるのは豆の鮮度であることを知りました。厳密には焙煎後の保存時間と保存方法により味が変わります。多少時間を置いて味を落ち着かせるという考えもあるようですが、基本的には酸化であり、過ぎれば味の劣化につながってしまいます。

新鮮な珈琲の口の中に広がる清涼感、本来の味とはこのようなものなのだと初めて知りました。

永田珈琲の「香りNo.1」
この味を文章で表すのは難しい上にあまり意味がありません。飲まないと味は分かりません。


西武新宿線の小平駅南口近くに永田珈琲はあります。


近くまで来られましたらお試しあれ。
スタッフさんはしっかりと教育されていて気持ちの良い店です。

ありがとうございます。

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