2014年5月19日月曜日

No.25 アイスクリーム(ハーゲンダッツジャパン)

20年くらい前、アメリカの食品事情に関する私のイメージは、食材は遺伝子組み換え、薬剤付け、食事はどれもこれもジャンクフードで、世界にジャンクフード文化をばらまいている、といった極めて片寄ったものでした。

中華料理、日本料理、フランス料理などは世界に認知されているけれども、アメリカ料理などというものは聞いたことが無い。

マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、コカコーラ。
アメリカ映画に出てくるケーキはギトギトの原色系のバタークリームケーキ。
巨大スーパーで売られている食べ物はデカくて、油ギトギトのお腹いっぱいになればOK的な身体に悪そうなものばかり。

食べ物ではありませんが、自動車はガソリン垂れ流しで、デカくて下品なものばかり。

当時の私はアメリカを馬鹿にしていたし、今にして思えば、洗脳でもされていたのかと疑いたくなるほど毛嫌いしていました。

今は少しは落ち着いてアメリカを見るようになりました。
アメリカの食品事情というのは結構複雑で、いくつもの問題(貧困問題、肥満問題など)を抱えており、「すべてのアメリカ人はジャンクフードが大好き」的な単純構図ではないことを少しは分かるようになりました。

アメリカに対する大きな偏見を持っていた私がアメリカを見直すようになったのは、やはり食品からでした。10年ほど前からでしょうか、ニューヨークの名を冠した食べ物が日本でも知られるようになりました。
スイーツ、オイスター、ステーキ、創作寿司などなど。アメリカ料理と言えるような地位には至っていないように感じますが、ある形を成し始めているのかもしれません。

何とか料理と言われるためには、そこに一貫した哲学めいたものが必要なのではないかと思います。言葉で表現するのは難しくても、見れば、あるいは食べれば「…料理」とすぐに分かるような一貫した表現様式が必要なのであって、今のところニューヨークを中心としたアメリカの食べ物にはそこまでの表現力は無いでしょう。

でも、ニューヨークブランドから滲み出ている主張を私は最近になって強く感じます。

それは緻密さと本物志向。

料理に限りませんが、ある文化を形成するには絶対に必要な熱意であって、それがニューヨークブランドには根付き始めているように思います。

その代表格としてハーゲンダッツを挙げたいと思います。

ハーゲンダッツってどこの食べ物?

という疑問を持たれる方がいらっしゃるかもしれません。もともとはユダヤ系移民のルーベン・マッタスがニューヨークで売り始めたのが起源です。このハーゲンダッツにはニューヨークブランドの起源が象徴的に息づいていると私は考えます。


(ハーゲンダッツジャパンHPより)

材料のこだわりに始まり、パッケージ、輸送、保管に至るまでこだわりようは半端ではなく、多くの人の手がかかっています。そして結果としてあの繊細な味わいを私たちに届けてくれています。

今や私にとってはアイスクリームと言えば、ハーゲンダッツ。
どの味がおいしいということではなく、あの繊細な味わいがたまらなく好きです。

ありがとうございます。

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